中野島住宅2号棟

中野島住宅2号棟の所在地は、川崎市多摩区の中野島四丁目です。清閑な住宅街に溶け込むように低層の3階で建設されています。

適合証明の依頼主は、川崎市内をメインに営業展開をされている株式会社レガロリアルティ様です。当事務所のHPからのご依頼でした。 ㈱レガロリアリティ様は買主側の不動産仲介会社で、旧耐震で耐震基準適合証明の発行が出来る事務所をお探しでした。

まずは口頭にて物件の名前と住所、建物の階数と外観等をお聞きしました。 建物は5階建てで北側外観は所謂階段タイプの形状をしているようです。 早速グーグルアースにて実際の外観を確認したところ、耐震基準適合証明書の発行の可能性の高い壁式構造であることが判明しました。

この時点で仲介会社の営業担当者様に
①事前確認ではほぼ壁式鉄筋コンクリート造と思われること。
②確定には耐震診断が必要なこと
③耐震診断には、設計構造図の閲覧が必要なこと
④設計構造図の閲覧の承諾をいただいてほしいこと
⑤当該マンションは現場打ちの壁式鉄筋コンクリート造と推測されるため、コンクリート強度試験が必要なこと

をお伝えしました。 まず初めに行うことは、設計構造図の閲覧承諾を得ることですが、早速承諾をいただいてもらいました。 ここで初めてゴーサインです。 早速管理組合の施設担当理事様へアポを取って閲覧の日程調整を行いました。

設計構造図の閲覧

中野島住宅2号棟

クランツ事務所から中野島住宅の現地までは、車で1時間強で到着しました。 すでに約束の時間には施設担当の理事様が待っておられました。 施設担当の理事とはいえ、一般の方の持ち回りで任命されていますので建物のことには詳しくありません。 まして「耐震基準適合証明書」なる言葉自体が初めて聞く単語のようで、イチから説明をさせていただきました。

もっとも仲介を行う営業担当の方でも、それらを理解し切れていない方もあるくらいなので難しいことではあります。
①耐震基準適合証明書を取得する意味とメリット
②そもそも旧耐震マンションでは基本的に取得できない証明書であること
③なぜ旧耐震の当該マンションが取得できるのか
④旧耐震マンションの審査に必要な耐震診断とコンクリート強度試験
⑤証明書発行実績がマンションの付加価値アップにつながる可能性があること

等を説明したところ、とても興味深く聞いていただきました。そのために快く設計図書の閲覧をさせていただきました。 構造図閲覧の結果、事前確認で予測していたとおりに「現場打ちの壁式構造」のマンションなので、コンクリート強度試験が必要です。